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ブルグミュラーの魅力(4)

2.アラベスク(L’arabesque)イ短調 4分の2拍子 Allegro scherzando (♩=152) タイトルはアラビア風という意味でイスラム独特の唐草模様を指す美術用語に由来し、細かく絡み合う波状の音型が特徴です。 代表的な作品はシューマンの「アラベスクOp.18ハ長調」で、ブルグミュラーがこの作品をその平行調のイ短調にしたことはシューマンへのオマージュの表れではないでしょうか。 練習曲としては「素直な心」での5度のポジションによる音型を16分音符にすることによりさらに敏捷性が求められ、指定のテンポで弾きこなすには相当な技術を要します。 特に中間部の左手の部分は初心者にとってとても苦労する部分ですが力まずに軽やかに弾きましょう。 最後の2小節はrisolutoですが断固としてインテンポで弾ききりましょう。 最終和音の跳躍は外しやすいので、休符の間にまず左手を用意し、少し遅れて右手を跳躍させると外しにくくなります。  (森直紀)
by boscopiano | 2017-04-30 09:51